医学部再受験、成功への道

私立文系の医学部再受験生がいかにして1日4時間11ヶ月、図書館での宅浪で国立大学医学部に1発合格したのかを書きます。再受験生はもちろんのこと、勉強の効率化を目指し大学合格を目指す悩める受験生に読んでいただけると嬉しいです。

物理の参考書

 

こんにちは。

ここ最近忙しい日々を送っており更新が滞ってしまいましたが、書ける時に書こうと思います。

参考書に関しては「1冊をしっかり」ということを何度も書いてきましたが、僕が1年間使い倒した物理の参考書は駿台の「新・物理入門」でした。この本は駿台の重鎮である山本義隆先生が書かれた本で、物理の基礎を1人で学ぶ上で大変参考になる本です。高校の参考書は微積分を未修の学生でも理解が出来るように、微積分を使わない形で表現されていますよね。そのため、導出過程よりも覚えやすい「公式」に目がいってしまい、それを問題の中でいかに当てはめるか、ということをやってしまう学生が多いと思います。しかし難しい入試問題になると、そういった勉強では絶対に通用しません。その点、このテキストは開いてみれば分かる通り、微積分だらけです。高校生にも伝わるようにシグマも多用されていますが、基本的には微積分で書かれています。ですのでパッと見てモチベーションが全く上がらない方も多くいると思います。確かに物理という難しい科目の中でさらに未修の微積分が出てきたら大変というのはわかります。しかし、どっちにしろ5月か6月前半には数学の微積分もひと通り終えていなければなりません。そして何より物理で使われる微分積分は、非常に初歩的なものであり、敬遠するほどのものではないと思います(もしそれくらいの微積が嫌なら、生物に変えたほうがいいかも?)。むしろ微積分をしっかり使えた上で物理を考えることができたら、力は飛躍的に伸びると思います。「定義」と「定理」が体系的に考えられるようになり、覚える量が格段に減り、何を考えるべきかをいつも考えるような習慣ができるからです。高校生の時に何か騙されつつ進んだように思った物理が、自分の中での整理がどんどん進んで、どんどん道が開けていく感覚でした。

宣伝はこの辺にして、肝心の使い方に関してですが、僕はひたすらテキストを写経していました(笑)写経といっても、人間コピー機では意味がありません。一行書いて、頭のなかで次の一行を考えてからテキストを見て書き写す、という作業を繰り返すのです。これを行うことによって、自分の頭で考えるということをたえず行う一方で、一字一句、1行たりともわからない箇所を残さずに進むことが出来るようになります。読むだけでは、わからないはずのこと・わかるような気がすることをそのままにしてしまいがちで、どこからわからなくなったのかさえわからずに、結局嫌になって最初からやり始めたり、投げ出したりしてしまいがちです。しかし書きだしたらそんなことは絶対に起こりえません。わからない箇所がはっきりとわかるのです。わからない箇所が出てきたら、あとはその部分を徹底的に考えることです。前に少し戻って考える必要があるときもあれば、先に少し進んでみて、そのあと戻ってみることでわかることもあります。とにかく、その1行をわからないままにしないことが大切です。また少し話はそれますが、わからないことがあったら聞くのではなく徹底的に考えることが大切だと思います。時間はかかるかもしれませんが、一人で勉強するということのメリットは、自分で逃げずに考えなければいけない状況にいるということなのです。そのメリットを突き詰めれば絶対に頭が良くなります。

「物理入門」はそんな学問の基本を教えてくれるテキストであるように思います。辞書的に使いがちな参考書ではありますが、ぜひとも通読(通書き?笑)をおすすめします。はじめは大変に思われると思いますが、ぜひとも挑戦してほしいと思います。 

ただ、ひとつ問題点があるとすれば、掲載されている演習問題の量が少ないことです。もう一つ練習用のテキストを用意する必要はあるかもしれません。もしくは赤本を使って、やっている分野の演習をする形でもいいと思います。そこは工夫するひつようがありそうです。

ようやく春になり、心機一転頑張りはじめている方々が多いと思います。スタートダッシュを決めれるように、頑張ってください!!